掲示板・電子会議室

名前にはそれぞれ、イメージのようなものがついていると思います。そのイメージとは、世の中に、ぼんやりと漂っているものであって、論理的、合理的にきっちりと説明できるものではありません。なんとなく、そう思う、思われている、というものです。しかしそのイメージがあることで、物事がおさまるべきところにおさまるのではないかと思うのです。

そのイメージが裏切られた事例を二つ。
一つはかなり古い話で恐縮ですが、映画「ブラックレイン」で故・松田優作が演じたやくざの名前が、「佐藤」だったことです。当時わたしは、映画館で、あまりの違和感のため、ずっこけそうになりました。
映画に出てくるやくざなら、それらしい名前があるでしょう。「佐藤」は最も多い名前の一つで、現実には「佐藤」姓のやくざもいるでしょうが、映画はイメージで成り立つもの。こわもてのする役名でなくては、話になりません。
東映映画に登場するやくざには、それらしい役名がたくさんつけられています。まあ、アメリカ人には、日本のやくざにふさわしい名前をつけるだけの文化的背景がなかったのでしょう。

もう一つは、「小百合」という女性の名前についてです。「小百合」といえば日本人の大半が「吉永小百合」を思い浮かべます。イメージとしては清純、清楚、可憐、気品などという単語が浮かんできます。
しかし、そんな「小百合」についているイメージをぶち壊してくれたのが、維新の党を除名された厚化粧の某政治家でした。わたしは、あのニュースが流れたとき、政治家の劣化というより、「小百合」に対する冒涜を感じたのでした。

社名に関するトリビア。
ポテトチップスの「カルビー」は、カルシウムの「カル」と「ビタミンB1」の「ビー」をくっつけたもの。栄養素で重要なのは、この二つだと考えた創業者の思いが伝わるようです。
「グリコ」は、エネルギー源であるグリコーゲンの短縮形です。こちらはあまり工夫が感じられません。

病名は素っ気ないものが多いですが、味のあるものを一つ。
高尿酸血症で、足のおや指に激痛が走る「痛風」は、「風がふいても痛い」ゆえに「痛風」なのだそうです。もっとも、本人は病名の風流を感心する余裕など、あるはずもないでしょう。

[ この記事にコメントを返信する ] [ 原文引用 ]

記事No.1990 へのコメントです。

「名は体をあらわす」といいますが、たしかに名前をきいただけで好感をもったり、疑惑を感じさせたりするこちょがありますね。たとえば忠臣蔵で「大石良雄」をはじめとする四十七士の名前はみんな善人のような印象をあたえるし、いっぽう国家老の「大野九郎兵衛」などはさいしょから悪人じみた感じがします。

作家が登場人物を「有名」にするために発明して成功したのは江戸川乱歩の「明智小五郎」など。いかにも頭のよさそうな精悍な人物を連想するし、横溝正史の「金田一耕助」もひとクセありげな名前。

「小百合さん」についてのご意見には同感。古典の「百合若大臣」は名前をきいただけで「いいひと」。いっぽう「石川五右衛門」はよくないなあ。（ハナシは前後まったく脈絡なし）

松本清張の小説をいくつかひらいてみましたが、清張さんは平凡な名前、たとえば安田辰郎、佐山健一、鳥飼重太郎など（点と線）峰岡修一、三原紀一（時間の習俗）などをくふうしておられたようです。たぶん犯人をあらかじめ予想させるようなイメージを事前に極力、避けておられたのでしょう。

でも清張さんの作品には「一郎」でおわる「長男型」が多く、「二郎」「三郎」など二、三男名がすくないみたい。ヒマがあったら「長男型」と「次男型」をしれべてみたいとおもっています。

長男型は、林健太郎、清水幾太郎、小泉純一郎、石原慎太郎などマジメなひとが多く、次男型は川喜田二郎、林雄二郎（健太郎さんの弟）石原裕次郎（慎太郎の弟）のように気ままな自由人が多いような気がします。このことはむかし「太郎と二郎」という研究会をつくって研究したことがありましたが、すっかり忘れてしまったし記録ものこっていません。

[ この記事にコメントを返信する ] [ 原文引用 ]

記事No.1991 へのコメントです。

「太郎・次郞」文化論のつづきです。

ヤクザ時代劇の主人公をみていると「木枯らし紋次郎」「沓掛時次郞」それに「箱根八里の半次郎」のように旅ガラスは「次郞」ばかり。親分でも「清水次郎長」など「次郞」が目につきます。「太郎」は「潮来の伊太郎」くらい。次郞のほうが自由奔放なのかなあ。

このごろテレビで「金太郎」「浦島太郎」「桃太郎」の三太郎をそろえたわけのわからないCMにときどきおめにかかります。

太郎文化と次郞文化は日本の家族制度ともかかわっているのでようか？

女性のばあいはどうなっているんでしょう。長女と次女で呼び分けがあるのでしょうか。

余談ながら大塚家具の社長さん「久美子」さんでよかった。特売品九万三千五百円の語呂合わせができたから。「文子」さんだったら二万三千五百円でずいぶんソンをしたはず。

名前チェーン、どうぞつづけてください。おたがい知っている人間どうしなのですから「ハンドル名」をつかわず「本名」でご投稿くださって結構ですよ。

[ この記事にコメントを返信する ] [ 原文引用 ]

記事No.1994 へのコメントです。

タイ語でノイ（ピーノイ）さんは、一番下の妹のことのようです。一番上は、ヤイさん。ヤイは大きい。ノイは小さいという意味。友人にいますので、性別との関係や、兄弟の中間はどう云うなど今少し調べてみます。この話にはいつも、イトさん、コイさんを思い出します。

[ この記事にコメントを返信する ] [ 原文引用 ]

記事No.1996 へのコメントです。

むかし、きょうだいが数名といった大家族で、しかも産児制限がおこなわれていなかった時代には、もうこれ以上こどもはいらない、このへんで打ち止めにしようという願いをこめて「オシマイ」という名前をつけていた事例があったようです。

「末子」「とめ」「留吉」などなど

[ この記事にコメントを返信する ] [ 原文引用 ]

記事No.1994 へのコメントです。

不特定ならぬ、特定の方々が訪問する掲示板なら、えいやっ！　と、名前をさらします。わたしはじつは、橋本光司です。

名前に関しては、漢字の字画の問題があります。この点は日本人である以上、避けて通れないのではないかと思います。

わたしは20年数年前に、転職して入った会社の上司から、「きみの名前は字画がいいね」といわれたことを覚えています。後にも先にも、名前の字画がいいなどといわれたのは一度きりですが、どうやら字画といっても、漢字の画数のことではなく、文字の造形的なバランスのことを、その人はいっていたような気がします。

わたしの名前「光司」は祖父の知り合いの、名付けに凝っている人が「橋本」姓とのバランスを考え、親の一文字をとってつけたそうです。確かに文字のバランスはいいのですが、長年、軽量級であるのが気になっています。

もっと画数の多い漢字のほうがよかったと思っています。でも、「橋」は画数が多い部類なので、一つあればそれでいいとしたのでしょうか。

高校生のとき、後ろの席のやつの名前が「正」でした。この名前も軽量級でしたが、英語の授業のとき、やつは訳し方を間違えて、先生に「お前は正しくないじゃないか」といわれていました。
「正」のいうことが正しくないのです。名は体を表さない！　笑いごとではありませんが。わたしは当時、名前が「正」ではなくてよかったと思いました。

名前はごく一部の例外を除いて、漢字によって成り立っていますが、漢字にはそれぞれ意味があり、形状の美しさがあります。
名前にはイメージがついているといいましたが、そのイメージは個々の漢字がつくっていると思うのです。

[ この記事にコメントを返信する ] [ 原文引用 ]

記事No.1998 へのコメントです。

bridgeというハンドル名から橋本さんじゃないかな？と見当をつけていました。覆面をはずしていただいてありがとう。

漢字の画数で思いだしましたが、わたしのこどものころ「一二三四五六」というマンガの主人公がおりました。「ヒフミヨゴロク」と発音します。

「正」さんが「正しくない」といったような事例はほかにもあるでしょうね。「名前負け」ということでしょうか。

画数がやたらに多いのも困ります。年賀状の宛名書きなどに難渋します。とりわけ厄介なのが「サイトウ」さん。なにしろ「齋藤」「斎藤」「斉藤」「齊藤」など数種類。ワタナベさんもおなじ。「渡辺」「渡邊」「渡邉」など虫眼鏡でないと差異が判読できないことがしばしば。それこそ「正しく」書かないと失礼になりますものねえ。

[ この記事にコメントを返信する ] [ 原文引用 ]